Slow Readerだった……?
本を読むことが苦手な少年が
ことばの森を歩んでいく!

春は、新しいことを始めるにはぴったりの季節。
現在、発売中の『多聴多読マガジン4月号』では、気持ちも新たに多読をスタートさせたい方々に、ぴったりの英語絵本を3冊ご紹介しています。(常葉大学の柴田里実先生による連載記事「多読のための読書ガイド/絵本」からです)。
3冊の内の1冊を紹介します。
『A Walk in the Words』(Hudson Talbott)は、本を読むのは「自分のペースでいいんだよ」と教えてくれる絵本です。
絵を描くのが好きな「ぼく」。絵を描いて自分のストーリーに浸るのも大好きでした。
でも長い文章の本を読むことは苦手。学校の読書の時間のときは、「ぼくはクラスの中で一番読むのが遅い」と、内心ドキドキしていました。コンプレックスもあり、やっぱり本が読めるようになりたいと思う「ぼく」。
ことばの森で、迷子になりそうになりながら、「ぼく」は知っていることばを頼りに、自分のペースで一歩一歩、あるきはじめます。
文字は雨のように「ぼく」を襲い、壁のよう立ちはだかります。想像力の世界は豊かでダイナミック。「ぼく」の追い詰められている様をひしひしと感じます。
でも、ストーリーへの好奇心、そして歴史上の偉人の多くもslow readers(アインシュタインやエジソンなど)であったことを頼りに、やがてことばの森を抜け、ことばの海をサーフィンするようになります。
この「ぼく」とは、現在絵本作家として活躍している著者の反映だそうで、勇気をもらえる一冊ですね。
残りの2冊も、本の楽しさやコツを導いてくれる絵本です。気になったかたは、ぜひ発売中の『多聴多読マガジン』をお手に取ってみてください!